運動発達

脳性麻痺児の足がクロスになる理由

脳性麻痺は、生まれる前後に脳になんらかのダメージが加わったことによる全般的な発達の遅れがでる症状です。 脳には手足を動かす神経があり、そこがダメージを受けると自由に動かすことが難しくなります。 自由に動かせないと、手足を使うことを忘れてしま…

こどもの低緊張とはどういう状態なのか?具体的なトレーニング方法も紹介する。

低緊張とはどういう状態なの? 体幹でいうと筋緊張が低いと、インナーマッスルが脊椎の傾きに反応が遅れ、脊椎とのレバーアームが長く、大きなパワーを発揮できるアウターマッスルで制御してしまうことになります。 肩関節ではローテーターカフ、股関節では…

四つ這いは絶対にしないといけないのか?

四つ這いはぜったいにしないといけないのか? 運動発達には個別性があり、四つ這いせずに独歩を獲得するこどもがいます。それも少人数ではありません。 それならば、リハビリテーションにおいて四つ這いを経由して独歩を目指すことは必ずしも必要な運動では…

赤ちゃんの運動発達を促す方法 首の座り〜独歩、他

今になって思うけどこの子はどうして運動発達がゆっくりなのか。 どうしたら発達するのか。このままで大丈夫なのか。 と不安になるときがあります。 運動発達がゆっくりなお子さんに対してどのような発達の促し方や練習方法があるのか紹介していきたいと思い…

脳性麻痺児は将来歩けるようになるのか?

脳性麻痺と診断されてから、この子の将来を考える中で、まず歩けるようになるのか不安になってきます。 もし歩くことができなかったら、、、歩けるようになるにはどうしたらいいのか、、、。 結論からいうと今は歩けるようになるのかどうかは誰にもわからな…

脳性麻痺の筋力と運動能力、筋力トレーニングについて

脳性麻痺の筋力特性 脳性麻痺は上位中枢からの調整がうまく働かないので、高閾値のα運動ニューロンの発火頻度の低下、運動単位の減少など生じており筋力低下が引き起こされます。上位中枢からの指令によってα運動ニューロンが動員されるため、筋力使えよ!と…

小児理学療法における目標の考え方

理学療法において目標設定は大切です。目標がなければ治療はできませんし、何をするのかも明確になりません。でも目標を考えるのは難しいことでもあります。対象者の身体状況や予後、専門職のニーズ、対象者やそのご家族のニーズ、生活環境、リハビリの目的…

子どもの階段の練習方法

「階段がまだ1人で登れない降りられない。」「手つなぎで階段してももたれてきて不安定」 子どもは伝い歩きくらいで階段昇降は介助しながらできます。ただ不安定で危ないことが多いです。登るとしに後ろに倒れそうになったり一段飛ばしになったり、降りると…

子どもが階段を足から降りられる練習方法

「階段をハイハイで登るが降りるときは頭から行くので危ない」 ハイハイの時期に階段が好きでよじ登るお子さんは多いと思います。階段でなければ低いソファや椅子など登れそうなところがあれば登ろうとしますね。 しかし、登ったはいいが降りるときに頭から…

脳性麻痺の評価 GMFCSと臨床での使い方 予後予測や治療目標

「GMFCSって子どもの状態を伝えるための手段?」「分類するだけ?臨床的にどのように使っていけばいいの?」 脳性麻痺児の評価の1つにGMFCSという評価法があります。 GMFCS GMFCS: gross motor function classification system 粗大運動能力分類システム …

運動発達の遅れの原因とは?遅れは修正できる?

「他の子に比べるとどのくらい遅れているのか」「発達は追いつくのか」「なぜ遅れているのか」 運動発達の進みは個人差があると思います。 生まれてから冬を過ごしたお子さんに比べて夏に過ごしたお子さんの方が少し発達が早かったという話があります。活動…

子どもの体幹はどうやって発達するのか

「体幹をもっと鍛えろといわれた」「歩くのがふらふらするのは体幹が弱いからだといわれた」 子どもの運動の不安定さの理由に体幹という言葉がよく出てくると思います。 体幹が不安定だからよく転けるなど、もっともらしい言い方をされると思います。 とりあ…

赤ちゃんのつかまり立ち〜伝い歩きの促し方

「身体を支えても足をつけてくれない」「立てたけどそこから動けない」「自分からつかまり立ちができない」 立つことに不慣れなお子さんはいらっしゃいます。ある程度は時間の経過も必要ですが、次のステップに向けてどのような方法があるのか紹介します。 …

赤ちゃんの一人歩きの促し方

「伝い歩きは前からしているけどなかなか一人で歩こうとしない」 子どもがいつ歩き出すのかは誰にも予測はできないですね。 でも一人歩きをするためにどういう能力がいるのかは予測できます。 何も持たず一人で立っておける力 一人歩き、つまり二足歩行は、…

ハイハイしない赤ちゃん いざり移動をするお子さんの運動発達

「ハイハイせず座って移動するようになった」 いわゆる「いざり」を獲得するお子さんは、どんな発達の特徴があるのか?どのような発達の経過をたどっていくのか? 子どもの運動発達のバリエーションは豊富です。ハイハイの仕方もお子さんによって違いがあっ…

四つ這い(ハイハイ)に向けた練習方法

「ずり這いを活発にしているが、四つ這いはまだ」「早くハイハイしてほしい」 ずり這い移動を獲得され、スムーズに移動を行なっているお子さんに対し、四つ這いに向けた運動手段を紹介します。 四つ這いとずり這いの違い まずは四つ這いとずり這いの違いを見…

赤ちゃんのずり這い移動の促し方

「うつ伏せで前に進まない」 「うつ伏せがで後ろに進む」 寝返りやうつ伏せで遊ぶことはできるが、早くずり這いしてほしい。 ではどんな練習があるのか? まず、ずり這い獲得にどんな準備が必要か紹介します。 うつ伏せで片方の手で身体を支えながらもう片手…

赤ちゃんの寝返りを促す方法

「寝返ろうとしてもうまくできない。どうしたらいいものか。」 子どもの最初の移動手段である寝返りの獲得は、外の世界を広げる第一歩です 子どもによっては、うつ伏せが嫌で寝返りすることをためらう子もいます そのようなお子さんは、ずり這いや四つ這いを…

赤ちゃんのお座りを促す方法

「お座りの練習ってどんな方法があるの?」 ちょっと発達がゆっくりなお子さんに、お座りの練習をさせるときはどこに気をつけて行ったらいいのか気になるところです。 まず、お子さんの力を見てみましょう。 うつ伏せで手で支えようとする。もしくは支えるこ…

子どもの扁平足を改善するたった1つの方法

「扁平足改善のための運動とは?」 歩き始めの子どもは、扁平足が多いですが、歩行を獲得したのち徐々に改善されます。 扁平足は足部を構成する骨が、体重を支えきれずに床にペタッとついている状態です。 歩く前の子どもでは足で支えて動く経験がほとんどな…

子どものインソールは本当に必要?扁平足は改善されるのか?

「この子の足は柔らかくて扁平足だからインソールが必要」 果たして本当に必要か? 足のアーチ(土踏まず)は5歳から6歳頃までに形成されると言われているようです。 歩き始めの子どもはまだ扁平足で、足の筋肉も未熟です。 歩行が安定し活動量も増えていくう…

赤ちゃんの首の座りを促す方法

「赤ちゃんの健診でくびの座りが遅いと言われた」 早ければ4ヶ月健診で指摘される方もいらっしゃると思います。 なんらかの原因がある方や発達の個人差など様々な要因はあると思います。 子どもの発達がよくわからない状態であればどうしたらいいのか悩みま…

子どもの靴(ハイカットシューズ)の履かせ方

「せっかくハイカットシューズを履いたのに、あまり裸足のときと変わらないかも。。。」 それは、ハイカットシューズの効果を引き出せていない可能性があります。 今回は、前回に続きハイカットシューズの効果的な履き方を紹介します。 ポイントは2つありま…

子どもの靴(ハイカットシューズ)の選び方

「足首がしっかりとホールドされる靴を履いた方が歩くのが安定していいと思いますよ」 このようなことを言われた方いませんか? 足が柔らかく扁平足であったり、歩き始めの子どもには足首を安定させるしっかりした靴が薦められることがあると思います。 でも…