姿勢を良くする骨盤の動きとは

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座位で骨盤後傾位は運動障害のあるお子さんによくみる姿勢です。

 

まあ私達も椅子に座ったら後傾してますけど。

 

原因は多裂筋など体幹筋の筋力が低い場合や、大腿直筋や腸腰筋、臀筋群やハムストリングスの筋力が低い場合があります。

原因は運動発達によって変わりますが後者の割合が高いです。

 

例えば痙直型の脳性麻痺の症状があるなら下肢の痙性によるハムストリングスの伸長性が低下することで前傾のしにくさがあります。

骨盤の運動性が乏しくなるので体幹を抗重力位に保持する経験が少なく、体幹筋も未発達になることにつながります。

下肢の運動性は骨盤や体幹筋の発達に影響します。

 

骨盤を前傾させるには下肢の筋活動が必須です。重心を前方に持っていくには下肢を屈曲する必要があるからです。

さらに前傾を制動するためのハムストリングスなど伸筋群が働き、下肢でブレーキをかける必要があります。

 

全体的に筋緊張が低いお子さんなら、持続して姿勢を保持することが大変なので、後傾して骨関節での支持に頼ろうとします。

 

精神状態によっても骨盤は後傾しやすいです。

リラックスするときや疲れているときなど精神活動が少ない時には筋緊張は低くなるので後傾してもたれます。

 

こういう場合は、身体を動かすことや興味や関心が高く興奮するようなことがあれば、全身の筋緊張は高まり骨盤は後傾位のままは少なくなります。

 

 

骨盤後傾位に対して、前傾するよう徒手で促すことがあると思います。

それ以外にも前傾するような運動(例えばリーチなど)を自発的に引き出していく方法があります。

 

基本的に骨盤だけ動かすのは私たちでも意識しないと難しいですので、上肢と連動して脊柱の動きを引き出していくことが全体的な運動連鎖に繋がっていきます。

 

さらに前傾で抗重力位をキープではなくて、後傾と前傾運動を繰り返しコントロールできるのかが重要になってきます。

 

いい姿勢だけでいるのは、本当のいい姿勢とは言えないですね。