子どもの体幹はどうやって発達するのか

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体幹をもっと鍛えろといわれた」「歩くのがふらふらするのは体幹が弱いからだといわれた」

 

子どもの運動の不安定さの理由に体幹という言葉がよく出てくると思います。

体幹が不安定だからよく転けるなど、もっともらしい言い方をされると思います。

 

とりあえず体幹になっていませんか?

 

個人的な意見ですが、体幹が不安定かどうかはわからないですが、ここまで運動ができる子どもの姿をポジティブに見て欲しいですね。

 

そもそも体幹が弱いとはどういうことなのか。

 

ダウン症脳性麻痺、発達性協調運動障害、運動発達遅滞など発達がゆっくりなお子さんは筋肉が「低緊張」といわれる状態にある方が多いと思います。また疾患問わず周りに低緊張な人はたくさんいると思います。

 

筋肉の低緊張とは、筋肉の張りが緩くなっている状態になります。そのため関節の周囲を覆っている筋肉が低緊張だと、関節が緩い状態になります。

 

体幹でいうと、脊椎の周りの筋肉が低緊張なので脊椎の関節が緩く不安定になっています。おそらく体幹が弱いというのは、脊椎が不安定で、運動時のバランスが悪い。そういう状態をいっているのだと思います。ちなみに低緊張は体幹だけでなく、全身に生じています。

 

膝でいうと膝関節の周りの筋肉、足でいうと足関節の周りの筋肉が低緊張で緩い状態です。

 

低緊張の筋肉もたくさん鍛えることで張りが出てきます。関節の周りの筋肉を鍛えることで、その関節は安定します。

 

とすると、低緊張は改善できるのか。

 

実はもともと低緊張な方は程度の違いはあれども低緊張なままであることがほとんどです。それでも運動は発達していきます。疾患云々ありますが、歩ける方、走れる方はたくさんいます。それぞれの発達に必要な筋肉の活動はきちんと得られてきています。

 

つまり、低緊張と運動発達はあまり関係なさそうですね

 

低緊張が問題となりがちなのは、低緊張なお子さんは運動を続けるのにエネルギーを多く使うので、耐久力が低く、運動機会が減ってしまいます。運動機会が減ると、筋肉や心肺機能の発達が進まず、よけいに耐久力が減り、周りからふらふらしたり体幹が弱いとみられてしまうことにつながってくると思います。

 

以前に書きましたが、自己肯定感の低下にも関わってきます。

 

 

ptemon.hatenablog.com

 

 

では耐久力を上げるのにどうしたら良いか。

 

たくさん運動することにつきます。

複雑な運動でなくて良いです。いつもより長距離歩いてみたりジャングルジムなどの全身を使った運動をたくさん経験して身体を作っていくことになります。

もちろん運動発達のレベルで課題は変わります。

 

すると、いわゆる「体幹」はしっかりしてくるでしょう。

 

 

最後まで見ていただきありがとうございました。