小児用のゲイトソリューションが欲しい

大人の片麻痺の方によく処方されているゲイトソリューションシリーズ。

 

実際に私も履いて歩いてみたことがあります。短下肢装具の下腿が押し出される感覚がなくとても歩きやすかったです。

 

機構としては油圧式足継手により背屈フリー、底屈制動の仕様になっています。

 

なぜかというと初期接地時の前脛骨筋の遠心性収縮による底屈制動を油圧でカバーしており、より正常に近い歩行に近づけるように足関節の運動を引き出すからです。

 

多くの短下肢装具は底屈制限に設定されてます。筋緊張が高く可動域制限があると必要になってくると思いますが、歩くときの違和感はけっこう感じます。

 

先ほどもいいましたが、初期接地から荷重応答期にかけて急激に下腿の前傾が起こるため膝がガクッと屈曲しそうになり衝撃がもろにかかってきます。

 

こんな感じだと全足底接地で初期接地を迎えたほうが楽だなぁと思い、遊脚終期の下腿の降り出しはやーめとこと思い抑制してしまいそうです。

 

子どもたちの多くは立位、歩行のために金属支柱の底背屈制限がある継手か、プラスチックのジョイントタイプで底屈制限の装具が処方されていると思います。

 

確かに立位は安定し、歩行効率も良くなりますが、治療としてはあと一歩足関節の動きが欲しいところだと常々思っています。

 

よく前脛骨筋の随意的な収縮を促し、選択的な運動練習を行うことがありますが、それを日常的な歩行に汎化することができるならどれほど良くなるのかがきになります。

 

GMFCSレベルIの軽度の痙性麻痺があるお子さんでも、足関節と足趾の動きを止めるものを処方するのはなんか勿体無い気がしてならないですね。 

 

もちろん底屈筋の大切さも重々承知の上です。