理学療法技術は教科書レベルで十分な話

「〇〇法に興味がある」「この手技さえあれば誰でも治せるんじゃないか?」

 

特に臨床に出たばかりの新人は特に治療という学校では教えてもらえない、そして理学療法にとって患者様の未来を左右する介入には悩みは多々あると思います。もちろんベテランだってあります。

そんな時に〇〇療法や〇〇手技などのセミナーの案内を見て、これなら解決できるかもしれない、ちょっと分かりにくいけどなんだかこの手技は凄そうなど日々の臨床での不安や悩みを解消できそうだと感じてしまうと思います。

実際に参加すると講師の巧みな手技にいかにも治ったかのような感覚に陥り、これは使えると臨床でそのまま模倣してしまいあたかも特殊な技術としてその手技に依存してしまう恐れがあります。

そこで目の前の患者様に本当にこれは必要なことなのかを分析して考えられれば自分自身の理学療法の発展は望めますが、そうでないと自己満で終わってしまいます。セミナーの費用が無駄になる可能性だってあります。

ただでさえ高い授業料を払って学校に通っていたのにもかかわらず、臨床にでてまた高い授業料を払う必要があるのかということです。まあ本当に必要なことかどうかは本人次第ですが。

そもそも学校で習った内容は臨床で使えないのか?

十分使えると思います。

なぜなら解剖生理運動学といった基礎医学を習っているわけですから、目の前の患者様の身体がどうなっているのかは大体想像できます。動作分析ですね。

ちなみに治療といった面でも運動療法の科目はあるはずです。臨床では運動療法の基礎的な知識を応用していけばいいと思います。治療プログラムも問題点を抽出して目標設定したら自ずとでてきます。治療効果については研究論文などを参考に適切なものを選択できたらと思います。

なので学校で習った知識だけでも十分やっていけます。臨床に出てからは教科書で振り返ってみたり、今までの情報をアップデートする意味で常にアンテナを張って情報収集することが必要になります。医療は日々進歩しているので病態についての知識や考え方などは古いままにならないように意識しておかなければなりません。

まぁその通りだなぁという感じで書きましたが、とりあえず学校で習った知識や教科書レベルでやってみると考察力は鍛えられると思います。その後でどうするかを自身で判断していくといいのではないかと思います。

最後に研修やセミナーへの参加については、内容が偏らない程度がよろしいかと思います。特に基礎的な研修は臨床と照らし合わせて考えるきっかけになるので勉強になると思います。