腹臥位の効果 うつ伏せで得られるもの
腹臥位の効果
背臥位で過ごす時間が多いと、下側肺の圧迫や横隔膜の高位化、誤嚥など呼吸器系への負担は増えますので、多様な姿勢を取ることが重要です。
特に自分で姿勢変換が難しい方は一定の姿勢でいることが多いので、姿勢のバリエーションを増やすことは重要です。
腹臥位をとる前に
- 関節可動域のチェック
- 姿勢保持に必要なクッションやタオルなど
- 胃瘻部やカニューレへの配慮
- 随意、不随意な運動のチェック
- 酸素飽和度のチェック
腹臥位が取れない場合
- 半腹臥位
- 前もたれ座位
側臥位から前傾させた半腹臥位でも効果があります。
前にもたれるだけでも同様ですね。
腹臥位のリスク
- 窒息
- 介助中の骨折など
常に酸素飽和度、換気できているかをチェックします。
必ずしも腹臥位をとる必要はない。
腹臥位とればいいじゃん。と気安く声をかける人がいるかもしれませんが、無視して構いません。
行うのは介助者です。
腹臥位にセッティングするときの介助中の関節や骨への捻れや圧迫、頭部や四肢の位置関係への注意、関節拘縮があることで姿勢が複雑になるなど、介助者の精神的、身体的負担は大きいです。
腹臥位をとらなければならないと言った理由はどこにもなく、どういう効果が欲しいのかなぜ腹臥位をとるのか?を考えると、腹臥位でなくも同様の効果が得られる姿勢運動は見つかるはずです。
まとめ
腹臥位は呼吸器系の改善に向いているが、姿勢を作るのにリスクも伴うため、必ずしも腹臥位ではなく別の姿勢運動で対処できる。